いよいよ柳沢吉保との対決も最終章に。だが、その前に立ちはだかるのは幕府には内緒で海外と取引をしている薩摩藩。その薩摩藩率いる軍船と大黒丸の戦い、次に待っているのは柳沢吉保率いる武川衆。次から次へと行く手を阻む者が現れるが、大黒屋・総兵衛の伝祖夢想流落花水流剣の前にばったばったと倒されてしまう。そして、柳沢吉保との対決に終止符を打つ。
全11巻ですが一気に読めてしまいました。細かいことを言えば突っ込みどころは満載ですが、こいういう話はテンポが大切ですからね。途中でネタ切れだったり、話を広げすぎてまとまらないところはありましたがそれでも面白いと思いましたね。
『古着屋総兵衛影始末 10 交趾』 佐伯泰英海賊カディス号との戦いで操縦不能となった大黒丸が行き着いた先は南の無人島。ここで、大黒丸を修理を修理し、次に向かった先は琉球ではなく西沙諸島。ここで、大黒屋としての取引先を広げて琉球に戻る。大黒丸は復活したが、カディス号も復活した。ただし、今回は対戦はなし。また、西沙諸島では次の展開(次シリーズ)につながるような仕掛けを残している。
『古着屋総兵衛影始末 9 難破』 佐伯泰英大黒屋・総兵衛を乗せた大船・大黒丸が琉球に向かったがそこに現れたのは柳沢吉保に金で飼われたイスパニアの海賊ドン・ロドリゴが操るカディス号。百戦錬磨のカディス号が大黒丸に襲いかかるが、そこは訓練された鳶沢一族。激しい戦いは両者走行不能に。この後はどこに行くのか。
『古着屋総兵衛影始末 8 知略』 佐伯泰英公家の娘を将軍・綱吉の側室にと我策する柳沢吉保。これを阻止しようと総兵衛が京へと上る。そこに現れたのが甲賀鵜飼衆に頭領・洞爺齋蝶丸。甲賀忍法対伝祖夢想流落花水流剣の戦い。とうとう忍者の登場で幻術を使う者が現れたよ。
『古着屋総兵衛影始末 7 雄飛』 佐伯泰英大黒屋・総兵衛が考えていた大型船がついに完成。琉球に支店を作って海外の珍品などの売買を始める。段々とスケールアップしてきました。今回は大目付本庄豊後守勝寛の娘絵津が加賀前田家の子息との婚約し、加賀まで輿入れの旅にでる。その供をするのが総兵衛。柳沢吉保としては本庄家と前田家の婚約は自分にとって不利にな状況になるのでなんとしても阻止したい。ありがちな展開ですが、スペシャル時代劇ドラマといった感じで十分楽しめました。
今回は老中・柳沢吉保の地元甲斐武田が舞台。武田と言えば武田信玄。その武田信玄に使えた武川衆が柳沢吉保の手によって表舞台に出てくる。この武川衆には風布7人衆という幹部がいて、その風布7人衆と総兵衛の対決が見もの。まるで影の軍団のようになってきましたが、この後はもっと凄いことになるからね。
『古着屋総兵衛影始末 5 熱風』 佐伯泰英鳶沢一族と影のつなぐのはふたつの鈴。総兵衛がもつ火呼鈴と影がもつ水呼鈴。この火呼鈴を大黒屋の奉公人栄吉が持ち出してしまう。この栄吉には先を読む能力と天地を動かす能力があるという。ここまで来るとちょっと今回はネタ切れ?と思ってしまった。
『古着屋総兵衛影始末 4 停止』 佐伯泰英老中・柳沢吉保の策略で大黒屋・総兵衛がとらわれの身に。牢獄で総兵衛を痛めつけるは柳沢吉保の息が掛かった十手持ち。総兵衛救出策を練る鳶沢一族だが・・・・。
総兵衛が捕まったが殺されそうで殺されない。ここで総兵衛が殺されては話が終わってしまうからね。続編へと続く布石をいくつも打ちながら話は進んでいく。今後の進展に大事な人物が登場するが、佐伯泰英ファンなら今後はこうなるだろうな~と分かってしまう。分かっていながら面白いのが佐伯泰英作品ではないだろうか。
富沢町の古着問屋の総代を江川屋に奪われた大黒屋総兵衛に新たな刺客が立ちはだかる。その刺客が向かった先は・・・。第3巻であっと驚くことが起こってしまう。いくら何でもそれはないでしょうと思ってしまったのは僕だけではないでしょう。
『古着屋総兵衛影始末 2 異心』 佐伯泰英影からの命は赤穂浪士・大石内蔵助らの討ち入りを止めること。そこに、老中・柳沢吉保が仕込んだ隠れ柳生・柳生宗秋が大黒屋総兵衛を襲う。大石内蔵助は無事に討ち入りを果たしてしまい、影からの命に背いてしまった大黒屋の運命はどうなるか。
テンポのいい展開ですからあっという間の読了です。登場人物が固定されてきているので、キャラクターがたってきて面白くなってきました。
古着屋総兵衛影始末シリーズの第1巻です(全部で11巻)。佐伯泰英氏は時代劇娯楽エンターテインメントという感じの作品が多く、この作品もファンの多いシリーズだと思う。主役は徳川家康より秘密裏の役を仰せ付かった鳶沢成元の6代目鳶沢総兵衛勝頼。表の顔は江戸富沢町の古着問屋・大黒屋の当主。
第1巻の死闘では富沢町総代の大黒屋をつぶそうと我策する同じ富沢町の古着問屋・江川屋の当主。しかし、その裏にはもっと大きな存在がいる。エンターテインメントとらしい、正義と悪がはっきりしているのが面白く、鳶沢一族と幕府の重鎮との戦いは読み応えがある。テンポがよくて、どんどん読めてしまう時代劇ですね。