2008年1月20日

『家日和』 奥田 英朗

 奥田英朗さんらしい家族のわずかな隙間にスポットをあてた6編の短編小説。この本を読んで思い出したのが、奥田英朗さんは奥さんの前でおならを思いっきり出来ないみたいです。と言うのも他の小説に同じシーンを書かれていましたからね。

 面白かったのはネットオークションに嵌って夫の大事な品物を次々と売ってしまう「サニーデイ」とちょっと現実味はないが男としてはあこがれる「家においでよ」ですかね。ほのぼのとしているのでサクッと読めてしまいます。

家日和

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2007年2月 6日

『ガール』 奥田英朗
ガール
ガール
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奥田 英朗
講談社

 元気に働く30代OLのお話。ちやほやされた20代と違って30代OLは何かと大変。見栄や嫉妬や頭に来ることや、いろいろとあるけど頑張っているんだよね。この本を読んだ女性がどのような感想を持ったのか検索してみたけど、「面白かった」「そうそう」みたいな共感できる部分が多かったようです。奥田英朗氏はツボを押さえているというか、デフォルメされているけどその度合いがちょっとなのでリアリティーがあるんだよね。いつまでもガールでいられないけど、いつまでもガールでいたいか。

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2007年1月10日

『東京物語』 奥田英朗
東京物語
東京物語
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奥田 英朗
集英社
売り上げランキング: 13600


 1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。


 70年台後半から80年代にかけて主人公久雄の青春群像を6編の短編でまとめられている。時期的に僕が中学から高校にかけての事なので凄く面白かった。時代背景がよく分かるので描かれた時代にタイムスリップしたようで懐かしい感じがしたね。奥田英朗氏の書く文章というのはよけいな飾りがなくて、それでいてツボを押さえているのがいい。普段、本は読まないけどという僕と同世代の人ならきっと共感出来る部分があると思う。

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2006年8月 1日

『マドンナ』 奥田英朗

マドンナ

中間管理職の悲喜こもごもを描いた短編小説。表題の『マドンナ』は新しく配属されてきた女性に主人公の課長が恋をしてしまう話。ありがちな話なのかもしれないが、奥田英朗氏が書くとまどろっこしいというか気恥ずかしいというか、映像になったらくすぐったくて目を覆ってしまいたくなるようなシーンが沢山出てくる。

『ダンス』では、会社の行事には参加しない、課内の法則には従わないという同僚を何とか会社の行事に参加させようと努力するが自由な同僚はそれを拒む。また、息子は大学には進学せずにバイトをしながらダンサーを夢見ている。大学に行って、一流企業に勤めて出生街道のレールに乗っている主人公からするとこの二人が何を考えているのか分からない。息子の事で妻と言い争いをして言われたひと言が記憶に残っているので書き留めておいた。

「冒険しない人間は冒険者が憎い、自由を選択しなかった人間は自由が憎い」
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2006年2月14日

『港町食堂』 奥田英朗

港町食堂


タイトルに惹かれて手にしたら小説ではなくて紀行文?旅エッセイ?って感じでした。船に乗り、着いた先の港町で美味しいモノを食べて観光して、スナックに入ってママと談笑。雑誌「旅」の企画とはいえ忙しい作家?が時間を費やしての船旅だからさぞかし面白い事が書いてあるのかと思ったのに・・・。船上での時間を持て余している奥田さんっていうのがありのままって感じで良かったけどね。


at 19:15 | Category : 奥田英朗 | Comments [0] | TB [0]

2005年8月 9日

『泳いで帰れ』 奥田英朗
泳いで帰れ
泳いで帰れ
posted with amazlet at 05.08.09
奥田 英朗
光文社 (2004/11/18)
売り上げランキング: 9,974


爆笑しながら癒されると評判の直木賞作家の最新作は、やはり註釈部分までも爆笑、の旅日記。野球に柔道、マラソン…果ては地中海クルーズまで。前作『野球の国』で、野球に対する深くて斜めな愛情を知らしめた作者が、直木賞の授賞式をぶっちぎってアテネ五輪を現地取材。自分の目で見、肌で感じたオリンピック観戦記は、まさに抱腹絶倒!小説読み、スポーツファン、どちらも必読。

これを読むとアテネの感動と腹立ちを思い出すね。特に長島ジャパンの戦い方の腹立ちはよ~くわかる。

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2005年6月 6日

『イン・ザ・プール』 奥田英朗

イン・ザ・プール

空中ブランコ』があまりにも面白かったので先に出版された『イン・ザ・プール』も読んだ。医学博士・伊良部一郎はとんでもない精神科医だがその性格が悩める患者を救うところが面白い。表題の『イン・ザ・プール』はちょっと分かるよな気がする。暖かくなって泳ぎ始めると毎日でも泳ぎたくなるんだよね。まあ、僕の場合は寒くなると仕事が忙しくなるので期間限定ではあるけれど(笑)。「いてもたっても」は誰にも経験があることで、僕も彼女の仕事が変わってから僕の方が遅く家を出るようになったすぐの頃は「ガスは、電気は、鍵は」と気になって何度か戻ったことがあるし、ガスの消し忘れがあるようで会社に着いてから家に電話したこともあった。分かるだけに面白すぎて笑ってしまうね。

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2005年6月 2日

『真夜中のマーチ』 奥田英朗

真夜中のマーチ

タイトルからして『最悪』『邪魔』とは違っていると分かるが、話の展開は同じようで3人の男女(しかも同じ年)がひょんなことから出会い絡み合っていく。前2作が夜のフルコースの料理とするならば、『真夜中のマーチ』は昼のランチと言ったところか。しかし、ここのキャラクターがしっかり書かれているしユーモアもたっぷりでランチと言っても食べ応えはある。書き方も軽快でスピード感があるので一気に読めてしまう。

at 17:40 | Category : 奥田英朗 | Comments [0] | TB [0]

2005年5月27日

『邪魔』 奥田英朗

邪魔

著者の『最悪』を読んで面白かったので次作の『邪魔』を読んだ。大まかな展開は『最悪』と同じで刑事、主婦、不良少年の三人称で書かれている。前作『最悪』よりも人物描写が巧みで読んでいてストレスを感じてくるほど。普通の主婦だったはずなのに夫の小さな不正がきっかけになり精神的に不安定に。夫が邪魔な存在なのか、自分が邪魔な存在になったのか。読むほどにストレスが溜まるが読まずには居られなくなってくる。ただ、事件の終演とともに話は終わってしまうがラストの締め方が物足りなかった。

at 17:43 | Category : 奥田英朗 | Comments [0] | TB [0]

2005年5月20日

『最悪』 奥田英朗

最悪

著者の『空中ブランコ』を面白かったので初期の作品はどうなのだろうかと思い数冊手にとってペラペラとめくっているとこの本の巻末に浅田次郎氏が「かがやかしい才能の持ち主」と書いてあるではないか。読書好きに浅田次郎氏がそこまで言うのだから面白いのだろうと思い手にとって読んだ。読み始めたのはいいが面白いけど、ムカムカするほど本に感情移入してしまった。人物描写が巧みで古い工場地の小さな板金屋の親父が不安と感じつつもあうまい話にのってしまい、挙げ句の果ては近隣から騒音の苦情がきてやがてにっちもさっちもいかなくなって親父じゃないけど「うわ~~!」って感じになってくる。もうひとりの主役は家を飛び出したプー太郎の少年。仕事もせずにパチンコとカツアゲの日々だったが、こちらもうまい話に乗ったのはよかったけどやることが滅茶苦茶でヤクザから追い回されることになり、投げやりになるのだがどうにか切り抜けてしまう。そして、銀行の窓口を担当する女性社員は家庭環境が複雑で、悶々とした日々を過ごし、上司からセクハラされ、どうにもこうにも落ち目の人生。この3人がやがて絡んで来たところで話が一気にスピードアップ。どんどん最悪の展開になっていき最後はどうなるのだろうかと先を急いで読んでしまった。登場人物の関係性と描写が絶妙で、近隣の苦情を言う主婦、能面のようなサラリーマン、隣の工場の社長、近所のお巡り、役所の人間、銀行の同僚と上司、下っ端のちんぴらなどなど。これが、著者の2作目というのだから驚き。こういう本を書いて『空中ブランコ』も書いちゃう。才能がある人なんですね。

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2005年5月12日

『空中ブランコ』 奥田英朗

空中ブランコ

あとはリターンだ。この男、もしかすると成功させるんじゃないか?公平はすっかり興奮していた。 一度スイングしたところで、伊良部は再び宙に舞った。 体はそのままで、ひょいと首だけ回した。 場内が爆笑に包まれた。

ハッキリ言って面白すぎだ。行き帰りの電車の中で読んだけど思わず噴き出してしまった。一話完結の短編集で主人公は『空中ブランコ』はサカース団の花形空中ブランコ乗り、『ハリネズミ』は頭角を現してきた若手のヤクザ、『義父のヅラ』は大病院の婿になった精神科医、『ホットコーナー』はベテランのプロ野球選手、『女流作家』はそのまま女流作家、それぞれが精神的にプレッシャーを受けているにもかかわらず気がつかないから異常行動をしてしまう。という所から伊良部総合病院の精神科医、伊良部にカウンセリングを受けるのだがこの伊良部先生がとんでもない人物で・・・・(笑)。

『空中ブランコ』の最後のところがおかしくて読み終わってもつい「プッ」って噴き出してしまう。

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